昭和のギャグ漫画の皮を被った、令和最強の知育漫画『僕とロボコ』

「子どもは漫画を読むべし!」と考えるよきゅーんオススメの一冊

皆さん、こんにちは。“よきゅーん”こと乾曜子です。タレント業をやりつつ、コスプレイヤー系芸能事務所「PPエンタープライズ」の社長もやっています。

漫画には本当にいろんな教訓や名言がありますし、友情の大切さ、そしてそれを裏切るとどうなるのかといったことについても教えてくれます。

なので、我が社のモットーは「友情・努力・勝利」。

私自身、実在の偉人や成功者よりも、漫画のキャラクターを生きるうえでの参考にしています。なので会社経営者としての私の頭の中は、そうですね…。古代中国を統一する『キングダム』のイメージでしょうか。

『キングダム』1巻表紙 ©原泰久/集英社

芸能という世界は、結局は戦です。

1年間に表紙のグラビアを飾ることができる人数は決まっているので、その中でどういう戦略・知略を練って、戦いに挑んで勝っていくのか? ということだと思うんですよね。そして最終的に残るものは、結局“人間性”なんだということも。

そんなことを『キングダム』から学びながら、社長業をやっています。

というわけで、漫画は本当にいろんなことを教えてくれます。子どもの頃からそうでしたし、社長になってからもそうです。漫画は人格形成するうえでの最高の教材、つまり“知育”だと私は思っています。

知育にぴったりの破天荒なメイドロボギャグ漫画

さて、前置きが長くなってしまいましたが、そんな知育にぴったりで面白い漫画があるので、今回はそれをご紹介します。週刊少年ジャンプで現在連載中の作品『僕とロボコ』です。

『僕とロボコ』1巻表紙 ©宮崎周平/集英社

舞台は、一般家庭にもメイド型ロボットが普及した20XX年。「うちもメイドロボが欲しい!」とママに駄々をこねて、主人公の小学生「ボンドくん」はついにメイドロボを買ってもらえることになったんですけど、友達が持っている美少女系メイドロボとは違って、こんな子がボンドくんの家に届きました。

『僕とロボコ』1巻より ©宮崎周平/集英社

これが「ロボコ」です。たくましいお相撲さんのような出で立ちです。しかも、盗んだ改造バイクで登場するという破天荒ぶり。このあと、その持ち主の不良たちに絡まれるんですけど、一人で返り討ちにしてしまいます。

料理をお願いしても、ファンタと卵と隠し味のケチャップが容器のままお米に刺さっている「押忍!!クソ男飯!!」が出てきたり、部屋の片付けをお願いしても、勢い余って部屋を破壊してしまったりと購入初日からめちゃくちゃです。

そして、ボンドくんは早くも悟ってしまいます。

『僕とロボコ』1巻より ©宮崎周平/集英社

……という感じで、ちょっと変わったメイドロボとの楽しい同居生活が始まるわけなんですけど、ちょっと『ドラえもん』みたいな設定ですよね。

一見昭和のテンプレだけど中身がすごい!

ボンドくんの友達も、お金持ちの「モツオくん」と、ゴリラ似の「ガチゴリラ」、そしてヒロインの「まどかちゃん」という布陣で空き地に集合したりしていて、藤子不二雄作品のテンプレートっぽさがあります。

『僕とロボコ』1巻より ©宮崎周平/集英社

なので、一見“昭和のギャグ漫画”という雰囲気が漂っていて、実際に知り合いのメイクさんにこの作品を勧めてみたら「これ、よきゅーんさんが子どもの頃に読んでた漫画ですか?」と言われてしまいました(笑)。

しかし『僕とロボコ』は、ただのレトロ系王道ギャグ漫画ではありません。

一見、昭和のテンプレなんですけど、中身は令和の価値観にアップデートされているところがすごいんです。

私はそれを見て、さすがジャンプは最強の知育雑誌だと衝撃を受けました。どの世代の人も笑えるけど、ちゃんと大切な時代の価値観を伝えています。

ガチゴリラがとことんいいヤツ

では、具体的にどのようにアップデートされているのでしょうか?

例えば、みんなでプールに入るシーン。まずは昭和の勢いでガチゴリラが割って入ってきて、「おいおい待てよ、入らせねーぜ!」と言ったりするんですけど、その直後に「まずは準備運動をしてからだろ?」と友達思いな忠告をするんです。

そんな感じでガチゴリラは、今のところたった一度も嫌なことを言ったためしがありません。相方のモツオくんもそうなので、この作品の中にはいじめがまったく存在しないんです。

『僕とロボコ』1巻より ©宮崎周平/集英社

一見いじめそうなのに徹底していじめない。それすらもギャグにしているわけですが、そのおかげで誰も傷つかないギャグ漫画になっているんですね。

だから、しっかり笑えて明るい気持ちになれるし、しかも心も温まって癒されます。この令和の時代に疲れている人はもちろん、子どもたちにも広く読んでほしい。きっと優しい子が増えるはずです。

特に今は、下手なことをするとすぐに叩かれたりする時代なので、学校で先生は人生や社会について踏み込んで教えてくれなくなりつつあるように思います。そうなると、結局その子が大人になったときに損をするというか、もし家庭でも教えてくれる人がいなかったらどうなるんだ?という…。

だから失敗をしたり、うまく生きられなかったりして、もっと早く知っておけばよかったと後悔する前に、子どもはいっぱい漫画を読んだほうがいいと私は思うんです。漫画は人生の経典。ジャンプだけでもすべてが入っています。

あなたはわかる?ジャンプ名作を表紙でオマージュ

ちなみに私は昔からのジャンプっ子で、『SLAM DUNK』とか『幽☆遊☆白書』とか『ろくでなしBLUES』を愛読して育った世代なんですけど、このネタには声を出して笑ってしまいました。

『僕とロボコ』1巻より ©宮崎周平/集英社

『ドラゴンボール』のナッパの膝(笑)!!!

こんな感じで『僕とロボコ』には、他の作品のネタがちょこちょこ出てくるんですよ。それがジャンプファンにはとても楽しいです。

しかも作中だけじゃなくて単行本の表紙も、いろんな作品のオマージュになっていたりします。皆さんは、元ネタがどの作品かわかりますか? すぐに当てられたら、かなりの強者だと認定します。

『僕とロボコ』2〜4巻表紙 ©宮崎周平/集英社

さあ、どうでしょうか?

もう答えを言っていいですか? 

言いますよ?

正解は……

(左から)『ONE PIECE』61巻 ©尾田栄一郎/集英社、2017年1月23日発売『週刊少年ジャンプ』8号表紙、『呪術廻戦』4巻 ©芥見下々/集英社

ロボコ2巻→『ONE PIECE』61巻

ロボコ3巻→『週刊少年ジャンプ』8号表紙(『約束のネバーランド』)

ロボコ4巻→『呪術廻戦』4巻

5巻以降もいろんなジャンプ作品のオマージュになっているので、ぜひチェックしてみてください。ちなみにロボコ1巻の元ネタは、『ドラえもん』の1巻だと言われています。ロボコの原点はそこにある、という意味が込められているんでしょうね。

ロボコ「フォロワー数は戦闘力だと思え!」

というわけで『僕とロボコ』は、純粋なギャグ漫画として読むだけでも面白いし、細かく散りばめられたオマージュも楽しいし、さらに知育的にも最強な作品です。

そんな作品に突然えなこが出てきたときは、めちゃくちゃビックリしました。よくロボコは「フォロワー数は戦闘力だと思え!」と言っているんですけど、コスプレ界の戦闘力がすごい人として似顔絵とともに彼女が挙げられていたんです。

『僕とロボコ』91話より ©宮崎周平/集英社

そんなご縁もありまして、連載2周年突破&テレビアニメ化を記念して、先日えなこのロボココスプレをさせていただきました。

オリジナルを尊重して頬には縦線を入れて、やっぱりロボコといえば膝ということで3日間膝を保湿して撮影に挑みました。得意料理の「押忍!!クソ男飯!!」もちゃんと実写で再現しています。

おかげさまでフルスイングで臨めた、とても楽しい撮影でした。やっぱりギャグ漫画っていいですよね。どの時代でも受け入れられる強さがあるんだなあと、つくづく思います。

実は私、なにわ小吉先生の『王様はロバ』という昔ジャンプの巻末に掲載されていたシュール系のギャグ漫画も大好きで、今回ロボコとロバのどっちを紹介しようか迷ったんですw だけどさすがにシュールすぎるかなと思って、ロボコを選ばせていただきました。

……と、ここまで書いていたら、久しぶりに『王様はロバ』を読みたくなってきましたw あの作品、ほんと癖になるんですよね。登場人物の目がみんな横一文字だし。せっかくの機会だと思うので、20数年ぶりにあとで読み返してみようと思います。