伊織もえ、『プラダを着た悪魔』を観て反省する

ファッションはただの布にあらず、自分の知らない世界をバカにするな!

こんにちは。

人間の構造はだいたい一緒なんだから、大多数の人が面白いという人気作品は、私にとっても面白いのではないか?と考えるようになった、伊織もえです。

あまりに流行っている作品って、逆に自分は観ないと背中を向ける人たちが一定数いるものですよね。

それを考えたときに、「みんなだいたい同じ構造をした人間なのであれば、大半が面白いというものは、私も面白いと感じるはずではないだろうか?」と私は思うようになって、それからは流行りモノも含めて、とにかくいろんなジャンルの作品を観るようになりました!

大流行した韓国ドラマ『愛の不時着』ももちろん観ました。というか、めっちゃめちゃハマりました。

後半ずっと泣きながら観てて、あそこまで伏線回収して『愛の不時着』というタイトルどおりになる作品ってあんまりないと思うし、最後は「これが愛の不時着だ〜!」って叫びながらわんわん泣いてしまったほどです。

しかも、あの主人公のお二人が本当に結婚するだなんて、もうヤバすぎる。

さらに、私が観終わった1週間後くらいにお二人が交際しているというニュースが出たので、とんでもなかったです。タイミングが。

あまりにうれしすぎて、お二人の結婚式の画像を一時期、携帯の待ち受けにしていました。『愛の不時着』は本当によかったです!

主人公に重ねた、中二病だった私

というわけで私は、大人になってからだんだん食わず嫌いをせずに、いろんな作品を観るようになったわけなんですけど、そんななかで私の心に刺さった映画を今回ご紹介しようと思います。

『プラダを着た悪魔』です。

『プラダを着た悪魔』 ディズニープラスの「スター」で配信中

© 2022 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

この作品は、ニューヨークのとある超有名ファッション誌に、ジャーナリスト志望でファッションに興味がない主人公・アンドレア(アン・ハサウェイ)が、自分のキャリアアップのためだけに入社するという話です。

このファッション誌は『VOGUE』がモデルとなっていると言われていて、編集長のミランダ(メリル・ストリープ)も、実在のカリスマ編集長がそのモデルだとされています。要するに、ファッション界のガチの第一線なんです。

『プラダを着た悪魔』 ディズニープラスの「スター」で配信中

© 2022 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

そんな世界にもかかわらず、そもそもファッションに興味がなくて、なんならファッションのことをちょっとバカにしていた主人公のアンドレア。

「でも、ま、私仕事できるし」みたいな軽い気持ちで入社してみたんですけど、未知の世界では自分の仕事のやり方がまったく通じなくて、今までバカにしていた世界に本当に汗だくになって真剣に働いている人たちがいる、ということに気づいていきます。

『プラダを着た悪魔』 ディズニープラスの「スター」で配信中

© 2022 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

その姿が、まるで自分のように思えてきました。

私も大人になるまでファッションにまったく興味がなかったんです。

「お洋服に月に1万とか2万とかかける人はすごいなぁ」と思っていた時期があったし、2〜3万するTシャツを見て「高級すぎて理解できない…!」と驚愕していたけど、でもその一方で「ゲームとかフィギュアは2~3万くらいなら買っちゃおう!」と考える…まあ、要はオタクだったんですね。

今思うと、完全に“中二病”だったんですけど、私が理解できないと思っていた2〜3万のTシャツを作るために、カラーチャートを広げて今年の流行の色を決める人や、それに心血を注いでいる人たちの姿が『プラダを着た悪魔』には出てきます。

いろんな人たちの本気を経て世の中に出されているという、当たり前なんだけど、自分には見えていなかった現実を改めて突きつけられた気持ちです。

『プラダを着た悪魔』 ディズニープラスの「スター」で配信中

© 2022 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

この仕事をするようになって、すごく頑張って作ったものに対して、人は簡単にバカにしてくるものだということがわかってきたんですけど、かつての私や主人公のアンドレアみたいに、そういう人に限って何も知らないし、特に深く考えていなかったりします。

だから自分が知らない世界を憶測で決めつけてしまうのは、ほんとダメだなと…。どの世界にも一生懸命やっている人たちがいます。『プラダを着た悪魔』は、改めてそれに気づかせてくれた作品です。

その努力、何のためにしていますか?

あと、この作品はセリフもいいんですよ。編集長のミランダはすごく厳しい人で、主人公のアンドレアはいくら努力してもずっと怒られっぱなし。何をやっても認めてくれないし、褒めてくれないので職場の先輩に愚痴るシーンがあるんですけど…

「アンディいいか? キミは努力していない。ただ愚痴を並べているだけだ」

と言われるんです。このセリフは刺さりました。

『プラダを着た悪魔』 ディズニープラスの「スター」で配信中

© 2022 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

人に認めてもらうために努力するって、けっこうしんどいことなんですよね。誰が見ても明らかな成果を上げて認められるか、それか、自分なりのことはしたという自己肯定感を自分で見つけていくしかないんだなと…。

人が認めてくれるまで努力するのは精神的によくないし、ましてやそれで努力したつもりになっているのは、ドツボにはまるパターンだなぁとしみじみ思いました。

『プラダを着た悪魔』にはこういうハッとさせられたり、心に響くセリフがけっこう出てきます。

私みたいなオタクにこそ観てもらいたい!

そして、アンドレアの見た目の変化も観ていて楽しいです。

最初は周りの人から「ダサいスカート選手権に出てるのかと思った」と言われていた彼女が、職場に馴染んでいくにつれて、シャネルをつけたり、ボサボサだった髪がサラサラになったりと、ファッションがどんどん洗練されていくんです。

『プラダを着た悪魔』 ディズニープラスの「スター」で配信中

© 2022 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved.

だけど最後は、そうやって磨かれていったいわゆるファッション誌的な尖った感性から、自分なりのファッションに戻っていくアンドレア。そんなところもいいなと思えるポイントです。

『プラダを着た悪魔』は自分の実体験と結びつけていろいろ思いを巡らせてみながら観るのもいいと思いますし、純粋にファッションの映画でオシャレなので、いろんな人が観ても楽しめる作品だと思います。

でもやっぱり私みたいに昔、偏屈だったオタクっぽい人にもぜひ観ていただきたいですね。どれだけ自分の知らない世界が素晴らしいかを感じてほしい。

ファッションはただの布じゃないんだな!と思えると思います!