応援したくなるキャラクターばかり!漫画『七つの大罪』の魅力

自分や周りの人に置き換えて読むのも、また新しい漫画の見方かも?

「さてさてさーて…」

この言葉を聞くと、これから何かがはじまるのかなとワクワクするような、それとも大変なことが起きるんじゃないかと、ハラハラするような気持ちになります。

この言葉は漫画『七つの大罪』の主人公メリオダスがいつも使うセリフです。私は何かを予感させるこの言葉が大好きで、ついつい何かあるたびに、「さてさてさーて…」と言いたくなります。その度にメリオダスを思い出し、いつも勇気が湧いてポジティブになれるんです。

『七つの大罪』2巻より ©️鈴木央/講談社

一言で彼を表すと、周りの人たちをやる気にさせるモチベーターなのだと思います。そんなメリオダスが大好きです。

心を揺さぶる7人の大罪人の物語

『七つの大罪』はタイトルの通り、七人の大罪人から結成された騎士団〈七つの大罪〉の団員たちが、いろんな試練乗り越え、友情や恋愛、色んな角度から沢山の成長を遂げていく物語です。一人一人それぞれの良さがあり、キャラがしっかりと確立していて、必死に応援したくなるそんなキャラクターばかりです。

『七つの大罪』1巻表紙 ©️鈴木央/講談社

〈七つの大罪〉は強いだけではなく、誰にも打ち明けられない深い心の傷を抱えています。それでも、旅の中でそれぞれの答えを模索しながら必死に自分なりの光を見つけ、人を信じる事や、折れない気持ち、いろんな人達の心にも希望を与え合えあって前を進んで行く姿が読者の心を揺さぶるのです。

そして私や読者たちが団員たちの姿勢などから受け取れる学びや感動は、私達が生きて行く中で必要としている"何か"に近い気がしています。この『七つの大罪』を読む事で、一歩前に進めそうな、勇気を出して頑張れるキッカケになるような。自分にとって本当に大事な事に気付けたのがこの作品だった、とそう思う人は本当にたくさんいると思います。

『七つの大罪』のキャラクターのイラストを描いてみたことも

その"何か"は、この日本でもたくさんの悩みや苦しみを抱えている全ての人に関わることのように思えます。これだけの人口がいる中で、抱えている悩みや苦しみがたくさん色んなところで溢れていると思いますが、そういう悩みを抱えている人たちにとって〈七つの大罪〉の団員たちは希望となるのではないかと感じました。そのくらい1話1話に数え切れないほどのたくさんの着眼点がこの物語にはあるのです。

背中を押してもらえた言葉も…

『七つの大罪』には、学びがある言葉や心を揺さぶる名言もたくさん登場します。

『順番をつけることになんの意味があるんだろ』

この言葉は〈七つの大罪〉の団員の1人である、妖精王のキングが親友のヘルブラムと、かけっこをしているときにふと呟いた言葉です。

キングは妖精の王様で、妖精の中で誰よりも速く飛ぶことができるのですが、人と比べることや、自分が王様だからと言って優位に立つ事に何の関心もありません。「順番をつけることになんの意味があるんだろう」と呟いた時に、「イマイチ人間の概念はよくわからないな」ともポツリと漏らします。

『七つの大罪』15巻より ©️鈴木央/講談社

今の時代、SNSや様々なネットワークで情報が飛び交う世界になってきていますが、自分の価値観や考えなどを人と比べてしまいがちな時代でもあり、正直うんざりする事もあるし、その事で深く落ち込む友達も見てきました。キングのように人と比べず、自分は自分だから、と純粋に思える事は簡単ではないと思います。

キングのおかげで改めて、本当に自分が好きなこと、進みたい道、人に流されず自分らしくいたいなと気づかせてくれた言葉でした。

『一度や二度の失敗がなんだ?』

これはメリオダスが、リオネス王国の第三王女でヒロインのエリザベスに伝えた言葉です。

この言葉は、タイミングを図ったような場面で伝えた名言というよりは、会話の中でさらっと出てきました。

『七つの大罪』18巻より ©️鈴木央/講談社

メリオダスは見た目こそ幼い姿をしていますが、ある呪いによって10年以上も容姿が変わっておらず、その呪いによる苦しみを抱えています。呪いを抱えながら長年生き続け、何度も何度も失敗を繰り返しながらも前向きに生き続けているメリオダスの言葉は、すごく重みを感じる言葉だなと感じました。

何か新しい事にチャレンジしようかなと迷ったりしていた時期でもあったので、自分の背中を押してくれた言葉でもあります。そんなメリオダスに心揺さぶられた1人でもあるので、この言葉がとても印象深く残っています。

嫌いになれない…敵キャラにもしっかりと物語性

〈七つの大罪〉の7人の団員は、大罪人として世に知れ渡ってますが、実際は一般的にいう罪人ではなく、一人一人が「憤怒の罪」や「嫉妬の罪」といったそれぞれ違う罪を背負った大罪人です。あまり詳しく言うとかなりのネタバレになるので言えませんが、〈七つの大罪〉は、大罪人でもあるけど、リオネス王国の聖騎士団の暴走を食い止めようと奮闘するヒーロー的存在でもあるのです。

『七つの大罪』1巻より ©️鈴木央/講談社

また〈七つの大罪〉の敵として、〈十戒〉と呼ばれる存在も登場します。〈七つの大罪〉とは色々複雑な関係性にあったりしますが、読み進めるとまさかの展開があったり、びっくりしながらもゆっくりとその関係性の謎が解けていきます。

〈七つの大罪〉の敵である〈十戒〉達は、人間の敵であるのには間違いありません。しかし、〈十戒〉達にも〈十戒〉になった理由がしっかりと物語性としてあって、きちんとキャラも確立してあるので、最終的には〈十戒〉達でさえも嫌いになれない。そんな感覚になります。

〈七つの大罪〉と〈十戒〉はそれぞれ、あることをキッカケに深く深く傷付きます。その一人一人が変わっていってしまうキッカケは大きく分けたら〈七つの大罪〉と〈十戒〉も同じなのです。

『七つの大罪』6巻より ©️鈴木央/講談社

それが憎しみになり復讐へと変わってしまうのか、復讐心を糧にして自分に勝つ光を見つめるのかで大きく人生が分岐点になってるともいえます。そんな善と悪が交わることは、この世界でも同じ事が言えるのではないかと思います。

アニメや漫画という一つの「コンテンツ」に括らず、道徳要素がたっぷりと詰まった『七つの大罪』をぜひ、自分や周りの人に置き換えて見るのも、また新しい漫画の見方なのではないかと思います。

P.S.メリオダスの弟がメリオダスの事を「兄者」と呼んでいて、それが可愛くついつい私もお兄ちゃんの事を「兄者」と呼んでた時期があった事を思い出しました。笑