“考察ガチ勢”の伊織もえが一番好きな映画『インターステラー』の魅力とは?

SF密度が高すぎる!クリストファー・ノーラン監督作品

皆さん、こんにちは。映画を観たら、とことん考察をしたくなるタイプの伊織もえです。

例えば、なんであそこはあのように撮ったんだろう?とか、なんで背景にあれが置いてあるんだろう?とか、いつも考えてしまいます。さらに、それらを決める制作の会議の様子とかも想像してみたり…。

私は根っこがもともとオタクなので、そうやって細かいところまでいろいろ考えて遊ぶのが好きなんだと思います。

なので、じっくり考察を楽しめる作品、つまり設定や裏付けが緻密でしっかりしたものが好みなんですけど、中でもクリストファー・ノーラン監督の『インターステラー』は本当に素晴らしい。今回はこの作品のすごさについてご紹介します!

『インターステラー』ブルーレイ 2,619円(税込)/DVD 1,572円(税込)

発売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント

販売元:NBC ユニバーサル・エンターテイメント

© 2014 Warner Bros. Entertainment, Inc. and Paramount Pictures. All Rights Reserved.

監修は、ノーベル賞を受賞した理論物理学者

そもそもノーラン監督は、デジタルではなく全部フィルムで撮影したり、史上初めてIMAXフィルムカメラで長編映画を撮ったりと、どこか“こだわりの強い理系”という感じがします。

そんな性格だからなのか、例えば『インセプション』や『テネット』みたいな他の作品でもそうでしたけど、破綻のない一本線が通ったストーリーにいろんな要素が組み込まれてて、すごく気持ちのいい考察ができる作品を撮る監督さんなんです。難しい映画だけどスッキリします。

で、『インターステラー』では、そんなノーラン監督に加えて、ガチの理論物理学者のキップ・ソーン博士が、製作総指揮の一人として監修で協力しています。劇場公開された3年後の2017年に、重力波の研究でノーベル物理学賞を受賞したその道の権威です。

だから『インターステラー』は、科学的な考証がめちゃくちゃしっかりしている…! それでいてファンタジー要素もすごくきれいに融合しているというのが、この作品のすごさ。

私的には“記憶を消してもう一回観たい映画”の堂々第1位ですね。おうちにもポスターを飾ってるくらい大好きな作品です。

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人類の新たな移住先となる星を探しに…

さて、そんな最強布陣で作られた『インターステラー』ですが、異常気象と疫病の蔓延によって、食料不足に陥ってしまった近未来のアメリカを舞台に話は始まります。

過去にあった戦争の影響なのか、アメリカ軍もNASAも解体されていて、元NASAのテストパイロットだったクーパー(マシュー・マコノヒー)も家族を養うために農業をやっていました。

しかし、そんなある日、娘のマーフの部屋にある本棚から、本が勝手に落ちてくるという不思議な現象がたびたび起きるようになります。

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最初は幽霊のせいだと思っていたんですけど、でも、よく観察してみると、その部屋で起きる怪奇現象には規則性が…。

やがてクーパーとマーフは、それが2進数で表された謎の座標であることを突き止めます。そして、その座標が示す場所へ。

するとそこには、すでに解体されているはずのNASAの秘密基地があって、もはや人類が住めなくなりつつあった地球を捨て、新たな移住先となる惑星を探す計画が推し進められていたのでした。

基地で久しぶりに再会した、かつての仕事仲間であるブランド教授から、宇宙飛行士としてその計画に参加するように求められたクーパー。

こうして彼は、ブランド教授の娘であり、生物学者でもあるアメリア(アン・ハサウェイ)たちと一緒に宇宙へ旅立っていきます。最愛の娘、マーフを地球に残したまま…。

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めちゃくちゃ不思議な“重力”の世界!

宇宙で星探しをするという映画なので、ブラックホールとかも出てくるんですけど、その映像も、製作総指揮のソーン博士が科学的な正しさをとことんまで追求しています。

映像化のために、非常に重力が大きなブラックホールの周りで、光がどのように進むのかを一般相対性理論で綿密に計算するコードを開発して、しかもそれを論文にまでして発表するというガチ具合です。

そして劇場公開の5年後の2019年に、NASAが最新の理論でブラックホールを可視化したビジュアルを公開したんですけど、それが『インターステラー』のブラックホールとまったく見た目が一緒で思わず感動してしまいました。

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こんな感じでソーン博士は重力波の研究者なだけあって、重力が作品の鍵のひとつになっています。

例えば、重力が大きい(正確には、重力ポテンシャルが低い)と時間はゆっくり流れるようになるみたいで、めちゃくちゃ重力の大きなブラックホールの近くにある星に1時間いるだけで、地球では何十年も時間が進んでしまいます。

つまり、浦島太郎です。いろんな形で重力の影響を受けてしまうことになる主人公のクーパーが地球に戻る頃には、娘のマーフはいったい何歳になっているんだという…。

あと、この世界は、縦・横・高さに時間が加わった4次元空間(か、それ以上の次元)と言われていますが、唯一、重力だけは次元を超えて作用することができると考えられていて、その特徴が最後の伏線回収の鍵になります。

だけど、そんな不思議な存在である重力であっても、家族愛だったり、恋人への愛情だったり、この作品を通して描かれている人類に普遍的な愛と、本質的には同じではないか?と思えてくるはずです。

果てしない距離で離れ離れになってもずっと想い続ける強い気持ちは、まるで次元を超えて伝わる重力と同じように映ります。

これを機会に皆さんもぜひ考察の森へ…

そんなわけで『インターステラー』は、とにかくSFの密度がすごいです。

だけど、そういった細かい考証がわかりやすくセリフの中に組み込まれたりしているし、まったく宇宙のこととかわからなくても観やすい作品だと思います。そして何より、ショートカットのアン・ハサウェイがめちゃくちゃかわいい。

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観終わったら、一通り自分の中で考察を作ってから、ぜひいろんな人の考察に触れてみてください。ネットで検索するといろいろ出てくると思います。

私はそういう考察ブログやツイートを探して、「ああ、こう考える人もいるのか…」と読み漁るのが至福のひとときです。

ただ、考察にハマりすぎてしまうと、「楽しかったね!」以降の話ができる人としか一緒に映画が観れなくなってしまうので、ほどほどにしておくのがいいかもしれないですね(笑)。

私には考察に付き合ってくれるリア友がもういないので、ずっとネットの中を彷徨ってます。それこそ星探しをしてるかのように…。